ショートラリー
ミニラリー、ミニテニスとも言ったりしますが、いずれもサービスライン以内で相手と打ち合うもので、スクールやサークル、個人的な練習などで(その日のテーマで変わるとは思いますが)ほぼ最初にやるメニューだと思います。(もちろん入念なウォーミングアップの後ですよ)
このショートラリーですが、なんとなく周りがやってるから orコーチに言われたからやってる。けどショートラリーをやる意味はあんまり分からないし、ロングラリーに比べて苦手だ
と思ってる方が私の周りでは多くいまして、これではいかんと、今回「ショートラリーの意味、目的、意識」を解説しようと思いました。
ショートラリーは思った以上に大切な練習です。なんとなくやってたらもったいないですよ~
ショートラリーの意味
小さな動作で動きの確認ができる。&タッチ感覚を養えるor思い出せる。
これがショートラリーをやる意味です。
ベースライン同士の打ち合いと違って、ショートラリーは短い距離での打ち合いになります。具体的には、センターラインの長さが12.8mでして、自コートのサービスラインから打ったとして、相手サービスラインの手前2~3mには落としたいですから、飛距離にして約10mです。
ベースライン同士での打ち合いは、飛距離にしてだいたい25mくらいですから、いつもの半分よりももっと短く打たなければいけません。
なので、動作としては小さく、スローに、もしくは回転を駆使して打つ必要があります。
適切な動作(大きさ)、そして回転量で、狙ったところにきちんと落とす。
ここにショートラリーの意味があると、私は思います。
ショートラリーの目的、意識
ショットに必要なすべての動作、タッチを確認すること。
これがショートラリーをやるときの目的です。
そして、その目的を果たすために意識することが下記の6項目になります。
①どこにボールがきても対応できる準備(レディポジション)ができているか
②正しい打点へ入るためのフットワークができているか
③正しい打点でとらえるためのタイミング・リズムがとれているか
④ボールに適切な回転を加えるためのタッチができているか
⑤ショットの威力、精度を左右する打球時の姿勢(身体バランス)をとれているか
⑥打球後素早く次の動作に移るためのリカバーができているか
これら6項目は1つのショットの一連の流れになります。
1度のショットで、これら6項目すべてを意識するのは至難なので、どれか1つないし2つは意識してショートラリーを行うことが望ましいです。
「ショートラリーの意味」で述べたように動作は小さくスローで良いので、丁寧に確認をしていきましょう。ただし、フットワークを意識する場合は、スローでやると意味がなくなってしまうので、素早く機敏に行った方が良いでしょう。
練習に必要なこと ~デ杯合宿で感じたこと
ショートラリーに限らず、練習には「意味、目的、意識」が必要です。どれだけ良い内容の練習メニューでも、意味もなく、目的もなく、意識すべきことを無視してやってるうちは上達しない、もしくは上達が遅いです。
筆者はデ杯日本代表の合宿にサポートとして参加させてもらったことがあります。さぞ特殊な練習をしているんだろうと期待していましたが、いい意味で裏切られました。
その合宿で日本のトップたちがやっていた練習は、普段我々がやっている内容と大差ありません。(後日別記事にて紹介します)
ただ我々一般のテニス愛好家と違うのは、プロたちの集中力、ショット1つ1つのクオリティ、高い強度、強い向上心等、自身のレベルアップに対するハングリー精神、ストイックさです。
それもそうですよね、プロは勝ち続けないと賞金がもらえ(増え)ませんから、生活そのものがかかっています。1日の練習の中の1球でも手を抜けば、そこでライバルとの差も出てくるでしょう。
我々愛好家は、プロほど自分に厳しくとは言えませんが、上達するために見習える部分はぜひとも練習に取り入れていきたいです。
今回の記事で解説したように、例え適当にやっても返せるショートラリーであっても、意識一つで相当質の高い練習になるのですから。
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