ナダル戦のダニエル太郎の感想
少し前になりますが、2017年の全米オープンで、ダニエル太郎選手がナダル選手と対戦したときの感想が
”トップ選手のボール自体は意外と100位ぐらいと変わらない。ただ来るタイミングが違う。バンバンバンバンと続いてくる。錦織君もそうだけど、ボール自体が重いというわけではないし、ただ来るペースが速くて(自分が)苦しくなってくる。”
出典:https://www.asahi.com/articles/ASK915JM4K91UHBI028.html
というものでした。
意外じゃないですか?世界でも屈指のストローカーで、見るからに強烈なボールを打ってそうなナダル選手のボールが、100位ぐらいの選手と変わらないっていうのは!
ただナダル選手と100位ぐらいの選手と違う点が、ダニエル太郎選手も述べている”圧力”です。
ボールの威力自体は変わらないけれど、他の選手より速いタイミングでバンバンバンと来るので、段々と苦しくなってくるんですね。
というわけで、相手を追い込みたいっていうときは、ショットの威力ばかり追求するのではなく(威力をあげるのにも限界がありますから)、相手に圧力のかかるプレーを心がけることが必要となってきます。
では圧力をかけるには何を意識すれば良いか、3点ご紹介します。
圧力をかける方法①:タイミング・テンポを早くする
相手と同じリズムで打っていても、圧力はかかりません。
相手が「イチ・ニ・サン」のテンポで打っているとすれば、自分は「イチ・ニ」で打つ。
というのは極端かもしれませんが、ほんの少しでもいいんです。
相手の持っているテンポより早いタイミング、短いテンポで打ち続けましょう。そうすることで、相手から「ボールを打って構えなおす時間」「判断する時間」「打球時の余裕」を奪えます。
圧力をかける方法②:打点を高くする
上のタイミング・テンポの話につながりますが、打つ際の打点はできる限りネットと同じかネットより高い位置が良いです。
打点をネットより低く落としてしまうと、相手打球がバウンドして下に落ちてくるまでに時間がかかり、タイミングもテンポも早くなりません。
ロブのような高い軌道のボールでなければ、飛んでくるボールに対してバウンドの頂点で常に打つように心がけましょう。
圧力をかける方法③:打球を重くする
打ったあとその場に体重が残ってしまっている、もしくは後退してしまうと、ボールに重さが伝わらないので、軽いボールになってしまいます。軽い打球だと簡単に返せてしまうので、プレッシャーになりません。
重さは目に見えるものではないですが、同じスピードの打球でも体重が残った打球と、体重を伝えられた打球では、返球のしやすさに雲泥の差があります。
重いボールを打つには2つのコツがあります。
①重心を低くすること(おへそを低く保つ)
重心が上に上がるほど、土台の安定感がなくなります。打球の重さは土台のどっしり感が大切なので、できるだけ重心は低く保ちましょう。
②打ちたい方向に進むこと
体重が打ちたい方向と違う方向へ行ってしまう、例えば、右に向かって打ちたいのに左に体重がいってしまうと、体重は伝わらないのは分かりますよね。
打ちたい方向と体重の方向がズレればズレるほど、打球の重さは減っていきます。
非力でもできる!
圧力のかけ方を3つご紹介いたしました。打つ際の「タイミング・テンポ・打点・低重心」を気を付けるだけで実践できます。
そしてこれらは、「自分は非力だからストロークで優位に立てないんだ、、、」と諦めている方にこそ試してほしいです。力がなくても見えない脅威=圧力をかけることで、相手はじりじりと後退していき、自分は前へ、前へ入っていけるようになるのです。
早いタイミング・テンポ
ネットより高い打点
低い重心
ぜひトライしてみてください。
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